ひとりでがんばらないことが幸せに生きる道につながる
Vol.19【トータルでみていくこと】
皆さん、こんにちは。
介護メンタルセラピストの夏希優太です。
多くの地域で梅雨明けし、本格的な夏がやってきました。
最近では、「危険な暑さ」と称されるように
暑さの質も変わってきています。
暑さ対策もしっかりしながら、元気にお過ごしくださいね。
では今回のテーマへ移ります。
今回のテーマ【トータルでみていくこと】は
トータルでの観方・客観的視点、と置き換えることも出来ます。
私には祖母がいて
今は実家で母が祖母の介護を担ってくれています。
先日母と話をしている中で
祖母の食事量が減っているから心配しているということを聞きました。
更に細かく状況を確認すると、
食べる量が少ない時もあるけれどしっかりと食べられる時もあって
ずっと量が少なく食べられていない状況ではないとのこと。
それと共に、身体の不調がある訳ではないということでした。
介護していく上で食事の部分は気になることの一つだと思います。
身体を作ったり元気を保ったり
生きていく上で大事なものだからです。
母から話を聞き、私が母に伝えたことは
冒頭にも書いた「トータルでの観方をする」ということでした。
どういうことかというと
例えば一日に3食、食べている場合。
夜の食事量が少ない、減っている場合は、朝と昼の状況を確認する。
一日を通しての食事量を判断材料として
朝と昼がしっかり食べられているのであれば
十分かな、夜は最低限水分だけ摂っておこう等、判断ができます。
食べられない時に無理をすると
それが逆に不調を招く要因になることもあるのです。
母の心配も多少軽減したようでした。
勿論、著しく食事が摂れないという状況が続く場合には
他の不調が要因となっていることもありますし
高齢者はあっという間に状態が変化することがありますので
ちょっとした違いでも気になる時には受診等の対処をしてくださいね。
今回は食事の部分から
トータルで観るということをお伝えいたしましたが
こうした捉え方を意識することで
他の問題に対しても色んなアプローチができます。
心配しすぎると視野が狭くなりがちですが
一呼吸おいて客観的に見ることで
心配の気持ちも軽くできます。
軽やかな気持ちで介護に関わっていけますように。
Vol.18【見守ることも優しさであること】
皆さん、こんにちは。
介護メンタルセラピストの夏希優太です。
早いもので2024年も
あっという間に折り返しに差し掛かってきました。
春を終えて夏に移り変わっていく中で
暖かかったり寒かったりと体調管理が難しい時期です。
ご自愛くださいね。
さて今回は、見守ることも優しさであるというテーマで
お話をしていきます。
介護に於いて優しさってどういうことでしょうか?
日々の関わりの中で
気持ちに寄り添っていくことだったり、
実際に身の回りの支援をしていく中でのことであったり、
人によっての考え方も違うでしょうが
今回は実際に支援していく中での部分に
フォーカスを当ててお伝えしていきたいと思います。
介護のお仕事を始めた最初の頃、
私は利用者さんに対して身の回りの色んなことをやって差し上げることが
喜んでもらえることであり優しさであると思っていました。
一番分かりやすい例でいうと、服の着替えの部分。
入浴の時や朝夕の着替えの時にこちら側が行っていました。
勿論利用者さんは喜んでくださいました。
けれど先輩達は、
「Aさんは自分でやることができるからね、
袖を通すところまではやってみてね」
と、出来ることは自分で行ってもらう声掛けをしていました。
利用者さんの中には
「何でやってくれないのか」と言ってこられる方もいました。
私自身もアドバイスをいただいても
当時はその意味がよく分かりませんでした。
けれど、今ならその意味がよく分かります。
すべてのことをやってあげること=優しさではないこと。
本人のできることまでこちらが手を貸してしまうのは
その人の出来る力、機会を奪ってしまって
結果相手のためにもならないこと。
できることがあることは、その人自身の生きる活力にも繋がるので
そこを見守ることも必要だと気付いたのです。
本人ができる部分については、
声掛けなど工夫しながら自分で行ってもらう。
厳しいようですが、それも優しさです。
もちろん日々の関わりの中で
何ができ、何が難しい、また全ては難しくてもどこまでできるのか、
その見極めは必要です。
ですがそれは日々関わっていらっしゃる皆さんが
よく分かっていらっしゃると思います。
できることがあるということは
観方を変えると、その分介護負担が減るということです。
相手のできる力にも頼りながら介護をしていきましょう。
Vol.17【心と身体が元気でいるために、大事なこと】
皆さん、こんにちは。
介護メンタルセラピストの夏希優太です。
2024年がスタートしてもう2月。
一つの節目である立春も過ぎました。
またここから切り替えていきましょう。
そして本年も引き続き、夏希のコラムをよろしくお願いいたします。
それでは本題に入っていきます。
今回のテーマは、
「心と身体が元気でいるために大事なこと」について。
これは介護に限らずのことかもしれませんが、
介護をしていく上でも大切なことなので
ここでは介護に関して書いていきます。
心と身体は繋がっていて、
両方が整っていること、バランスが取れていること、
それが介護をする上で望ましい状態です。
どちらかが元気でないとやはりバランスは崩れてしまいます。
本調子でない、やる気が出ないといったことにもなり
介護のパフォーマンスが下がってしまいます。
私自身、少し前にそれを痛感することがありました。
今回はその経験をもとにお伝えをしていきます。
私は以前からアトピー性皮膚炎を患っていて
疲れが溜まってくると、
それが肌荒れという状態で身体にでてきます。
特に顔に強く出る傾向があり、
そうなると気になってしまい、心にも影響が及んでしまいます。
勿論、仕事の手を抜くことはありませんが、
やる気が出づらかったり苛々しやすかったり、
いつもならすぐに動けることにも時間がかかってしまうなど
仕事のパフォーマンス低下に繋がりかねない状況になってしまいます。
ですので、そういう時には
早目に病院へ行ったり、自身の生活環境を見直すようにしています。
眠れているか、余暇の時間はとれているか、
目一杯になっていないか(一人で抱えていないか、懸念事項はないか)。
気になることがあれば修正して対処することで、バランスが取れていきます。
何を伝えたいのかというと
自分がどういう状態になると心と身体の状態がアンバランスになるのか、
そのバロメーターとなるものを自分の中で分かっておくと
そこからの対処がしやすいということです。
私の場合は、肌荒れがバメーターの一つなのですね。
心と身体の状態は密接に繋がっています。
人間ですからバランスが崩れることは当然あります。
けれども、なるべく早くそこから切り替え、
心と身体が元気な状態で過ごしていくために
自分の中のバロメーターを意識してみてくださいね。
Vol.16【介護を長く続けるためのコツ ペース配分を考える】
皆様、こんにちは。
介護メンタルセラピストの夏希優太です。
11月の始まりは暖かい(暑い?)と思っていたら
中旬くらいから急に気温が下がり
あっという間に冬の寒さを感じるようになりました。
寒暖差が大きいので身体には負担がかかります。
体調には十分気をつけてお過ごしくださいね。
今回は介護を長く続けるためのコツについて
お伝えしていきたいと思います。
先に結論から伝えてしまうと、
介護を長く続けていくためにはペース配分を考えていく、
ということが大事なポイントとなります。
私自身の話になってしまいますが
私は走ることが好きで、フルマラソンを走ることもあります。
フルマラソンは、42.195kmの距離を走るのですが
当然最後まで全力で走り続けられる訳ではありません。
最初からスピードを出しすぎると
途中で息切れを起こして走れなくなります。
42.195kmという距離の中でペースの配分を考えることが必要になります。
快調に走れるところ、ペースを抑えた方がよいところ、
キツすぎてペースが落ちて我慢しないといけないところ、
色んな場面があります。
どうしてもキツイ時には一旦走ることを止めて
歩きに切り替えることもあります。
そうやって配分を考えながらゴールを目指していきます。
少し話が逸れてしまうかもしれませんが、
マラソンって介護に置き換えることができるなって思ったのです。
マラソンは42.195kmというゴールはあるものの、
そこまでの道のりは長く、途中で辛くなったり脚が痛くなったり、
場合によっては身体の不調が出ることもあります。
介護でいえば
中々上手くいかなかったり思い悩んだり
葛藤する部分がこの部分に当てはまると思います。
けれどそんな時にマラソンでは、
ペースを落としたり少し休んだり、ドリンクを飲んだりして調整をします。
これと同じで介護に於いても
辛い時やシンドイ時には無理をせずに意図的にがんばらないことも必要です。
そして周りのサポートも活用していく。休んだっていいのです。
マラソンは明確なゴールが見えますが、介護はその部分が見えにくいです。
だからこそ、ペース配分が大事なのです。
状況に応じてギアを全速力にしたり緩めたり、
そして時には止まる(休む)ことも必要。
そこのバランスを上手く調整して自分の心身を健康に保つことが、
長く元気に介護に関わっていけるコツなのです。
ぜひ実践してみてくださいね。