斎藤雅英(賀茂じい導管)の思うこと

Vol.5 【当たり前だった日本人の良いところ】

先日TVなどのニュースで報道されていた食品製造企業での毒物混入事件は、

その工場に勤務する地元群馬の49歳の契約社員の犯行という事で、

逮捕されたのはご存知でしょう。

全国で多くの方々が被害に遭われてしまいました。

不特定多数を犯行の対象としたこの事件ですが、一人の契約社員がしてしまった事が、

被害者の方々をはじめ関係者にどれ程の迷惑を掛けたことでしょうか。

 

今回は少し違った視点で事件後の影響を考えてみたいと思います。

日本人としての未来の心のあり方を垣間見る事が出来るかもしれません。

 

報道内容によると、企業(工場)内での作業服や身の回りの事については、

決め事や私物の持込禁止対策などは取られていたようですが、

担当エリア以外での行動も出来てしまっていたとか、

違うラインでつまみ食いをしていた()などの報道もあるようです。

 

そういった事があれば当然、内部のずさんな管理についても報道される訳ですが、

一連の報道番組の中で一人の解説員の方が「日本はセキュリティーの問題が非常に甘い」

としきりに話されていたのが印象的でした。

アメリカではセキュリティーを学問として学ぶ専門的な学校もあり、

セキュリティーは大きな産業になっているとのことでした。

 

対して日本はと言うと、学校も無ければようやく最近、

防犯セキュリティーの分野が確立し始めたのが現状だそうです。

 

が、私はそこで違和感を覚えました。

アメリカは銃を携帯しても良い国、日本はそうでない国です。

生活環境や習慣、考え方も全く違った国の方式が必要になってきてしまっている・・・

と感じたのです。

 

日本では「力を合わせて」という言葉を小さい頃からよく耳にしたり使ったりしますよね。

しかし狭い国土の、さらにその中の狭いコミュニテーも今は聞かなくなりつつあります。

隣組(隣保斑)などは日本全国共通の代表的な地域コミュ二ティーですが、

現代ではどうでしょうか?

お隣同士の交流が大分少なくなってきているのではないでしょうか?

 

話は戻りますが、セキュリティーの報道の際にこんな話題もありました。

監視カメラを増やして悪い事が出来ない様に管理したり、

防犯のために至る所に防犯カメラが付いている時代になってしまった今、

企業内・工場内での作業でも、従業員を信じる事よりも、

疑う視点、信用しない構えで仕事をして行く・・・。

 

何か大きな違和感がありませんか?

 

日本の中小企業の殆どが「目標に向かって皆で力を合わせて」的な理念を掲げています。

監視カメラが入る事により、企業と従業員の間に心と気持ちの距離ができてしまいます。

仕事とは?

作業とは?

いったいなんでしょう。

 

今回の事件では、親会社の社長は責任を取って辞任。

今年度の売り上げは30%以上のダウンが見込まれ、

30億円以上の大損害を負ってしまいましたが、それも表面上の金額に過ぎません。

 

一旦落ちてしまった信用を取り戻すには長い年月が掛かりますし、

たとえ信用を回復しても、代わりに参入した業者が、獲得したお客様、納入先を

手放す事もありませんから、その影響が計り知れない事は確かですね。

 

関連報道で、何年か前の中国毒入り餃子事件を取り上げていましたが、

犯人は無期懲役、企業は倒産し工場は処分されて更地になっているそうです。

 

戦後の成長期を終えた日本、平和ボケとも言われている日本人ですが、

そんな日本に一番大切な安全と信頼という「真心」にまで

セキュリティー管理が必要になってしまう時代なのかも知れません。

 

常に揺れ動いている、見えない「心」を扱う私達にとっても、

日本人の未来の心の方向を垣間見てしまったこの事件、

 

本当に大切な日本の「心」の在り方を考えさせられた出来事でした。

Vol.4 【平成26年(午年)をどう生きるか】

明けましておめでとう御座います。

平成26年、午年がいよいよスタートしましたね!

 

昨年からずっとお話しさせて頂いてきた、

「陰陽・表裏一体、変革の時代」が到来していますが、

この年をどう生きるのか?

午年にちなんだお話なども絡ませながら、お伝えさせて頂きます。

 

午年の「午」は、十二支の七番目、午の月は旧暦5月、

午の刻は昼の12時を中心とする約2時間、

午の方角は南、五行では火、陰陽では陽を示します。

 

まずは十二支ごとの特徴を表す

面白い『相場格言』というものがありますので、ご紹介しましょう。

 

「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ、戌笑い、亥固まる、

子は繁栄、丑つまづき、寅千里を走る、卯跳ねる」

 

と言うそうですが、案外当たっているとか?

今年はその中の午年、「午尻下がり」ですね。

 

1950年以降、十二支ごとの日経平均株価騰落率は

驚きの結果がでているようです。

尻下がり「午」年が-7.5%大幅安で、つまづく「丑」年も-6.3%で大幅安。

十二支中「午・丑」でだけが、マイナスを示している事にもビックリですね。

 

それに対して「辰」年は+28.2%!「子」年は+23.8%!

経済のサイクルを上手く捉えて格言で残すなんて、

これぞ先人の知恵なのかもしれません。

 

語源的には「午」は「忤」(ご:「つきあたる」「さからう」の意味)で、

草木の成長が極限を過ぎ、衰えの兆しを見せ始めた状態を表しています。

 

「午」は陰陽でいうと陽の極地です。

これは太陽が最も高く上がった状態を示します。

ここからお昼の12時を「正午」とも言うようです。

正午を過ぎると太陽は沈んでいきますね。

 

また、馬は「物事が“うま”くいく」「幸運が駆け込んでくる」

などといわれる縁起のいい動物でもあります。

今年は午年でも「甲午」(きのえうま)。         

五行では甲は木なので、火である午にエネルギーを与えます。

かなりパワーのある暴れ馬になるかもしれません。

 

さて、ここで現実的な要因を色々と重ねて見ると、

消費税増税に伴う経済の縮小が考えられる後半よりは、

前半に集中して物事を進めることをお薦めします。

 

新年から全速で突っ走れれば、後半多少減速しても結果良し、

となるように思えます。

 

身近で大きく変化する可能性として、

TPP問題もその一つと言えるのではないでしょうか?

生活の中で様々な部分の仕組みが変わってくると言う事です。

仕事でもそうですが、大きな仕組みが変化すると、

突然、今迄当たり前にあった仕事も無くなる可能性も有りますし、

逆に新しい仕事が発生する事も有る訳です。

 

仕組みの変化を捉えられる視点・目を持って、身近な仕組みを再確認し、

時代に合わせた仕組みづくりに変化させて行く必要が有るのかも知れませんね。

 

さあ、尻下がり「午」年が、自分の為に尻上がりの良き年に成る様に、

仕組みの見直しと前半スピードダッシュで暴れ馬を上手に乗りこなし、

一年を駆け抜けて行きましょう!

 

今年も一年、よろしくお願いいたします。

Vol.3 【和の年に学ぶこと】

前回のコラムで、今年は日本を代表する神社、

『陰』の出雲大社と、『陽』である伊勢神宮の式年遷宮が

初めて重なった大変珍しい年、

“陰陽の和こそ新たな時代のスタートになる【和の年】”

という事を書かせて頂きました。

陰陽が和して、互いに入れ替わることも有り得る年、とも言えるでしょう。

 

今迄裏に隠されてきた事が表に出たり、

すぐさま形として現れてしまう時代の到来と言えるかもしれません。

 

つい先日までオリンピック東京招致の成功で日本中が盛り上がり、

まだまだ熱気冷めやらぬ時期に、その東京の代表である都知事の収賄疑惑が持ち上がり、

大騒動となって就任一年でスピード辞職に追い込まれたり、

国民の期待を一身に受けた与党の、公約にも無かった新法案の強行採決や、

これから出てくるであろうTTPにおける国内外の問題の行方などなど、

裏側にあったものがいきなり現れてくる今の政治情勢は、

大きな注目を集めるところです。

 

国政的な大きな変化といえば、領土問題です。

戦後ここまで大きい領土問題は、おそらく皆さんも記憶に無いのではないでしょうか?

近隣国の情勢も、それぞれが国内に厳しい問題を抱えている表れだと感じてしまいます。

 

経済情勢においては、戦後金融の大基盤として成り立っていた

ヨーロッパ・アメリカ体制が大きく揺れ動き、

それに代わって最大の人口を有する中国経済圏が台頭し、

今後世界に大きな影響を与えていくのかも知れません。

 

企業単位で見てみると、

大企業の分社化や大規模工場の閉鎖・再編成も益々加速していき、

小規模企業のアイディアを生かした経営が注目される時かもしれません。

 

身の回りの小さな仕組みから国家的な大きな仕組み、

また世界的規模での仕組みが今後大きく変化して、

自分達の生活の場に導入されて来るかもしれません。

 

簡単に聞き流してしまいそうな仕組みですが、

日常私達の生活はその仕組みに合わせて動いています。

そんな仕組みを自分のレベルに引き寄せてみると、

今迄考えられなかった事や流れが分かって来ることでしょう。

そこが分かると、変化させるための仕組みも自分で作って行けるはずです。

 

世の中は大きく分けると、

仕組みを作る人と、その仕組みを使う人に分かれます。

おそらく、仕組みを使う人は、仕組みの理由は知りえないでしょう。

知ろうとも思わないだろうし、そんな時間も無いかも知れませんね。

 

さてそれでは、仕組みを見極める視点とは?いったい何でしょう。

 

その答えは「疑問」です。

どうしてそうなっているのか?という気持ちです。

別の言葉では「興味」とも言いますね。

疑問と興味を持って掘り下げてみる。

その裏側はどうなっているのか?

どんな仕組みになっているのか?

この仕組みを見て、学ぶことで、世界の見え方が大きく変わってきます。

 

陰と陽が相和(あいわ)する『和』の時代だからこそ、

今までとはちょっと違った視点で、

身の回りの小さな仕組みから考えてみては如何でしょうか。

きっとこれからの時代を生き抜くために、大変重要なポイントになることでしょう。

Vol.2 【未来を掴む特別な年】

近年、日本だけでなく多くの国々の方が、

環境問題に意識を強く持っている様に思えます。

 

導管という役割をさせて頂きながら感じる事は「大自然との共生」という言葉であり、

大自然の中から多くの知恵を頂き、生活に活用するという事です。

 

古人の方々から受け継いできた知恵は、奥深いものを感じさせてくれます。

その大切な知恵を衣・食・住・産業・技術・環境の変化した現代社会の中で活かすには、

更なる意識の変革が必要となってきます。

 

今年は、20年に一度の伊勢神宮式年遷宮と

60年に一度の出雲大社の式年遷宮が同じ年に行われるという、

過去の歴史には無い、大変珍しい大きな節目の年でありました。

 

伊勢神宮を『陽』、出雲大社を『陰』と見れば、

陰陽の和こそ新たな時代のスタートになる様に思えてなりません。

 

もう一つ、九星気学でも、今年は本来の自分の位置にある、

9年に一度の基礎になる年です。

新たな9年の未来を左右する大切な年ではないかと思います。

 

さて現在、私達の社会や生活環境にも大きな変化が訪れています。

 

日本工業の主力とされていた自動車産業では、

国内生産輸出より輸出先の現地生産が主力となる大きな変化によって、

国内生産量が減少し、中小企業の東南アジアへの生産拠点進出が

更なる空洞化を加速させているのが現状です。

 

弱電・家電業界では、国内大手企業で過去に例のない減益赤字を記録し、

国内主力工場の閉鎖や従業員の大幅リストラが行われ、海外企業への合併など、

“技術大国日本”、“メイド・イン・ジャパン”が根底から崩れてしまいました。

 

政治はと言うと、領海問題に始まった中国、韓国との

民族的歴史領有権問題を含んだ、

各国とも一歩も引かない駆け引きの中で、

意識的な領海侵犯が行われており、

海洋・海底資源の確保が国にとっても大切な課題となっています。

 

また、東日本大震災の復興も未だ進まず、

原発問題も後から後から問題が露呈され、

管理のずさんさが2年経った今でもニュースで騒がれています。

 

日本の大変古い時代に遡ると、

弥生時代に大陸の文明技術や武器が入って来てから戦争が始まった、

という説がありますが、そんな時代も今から3000年間位と言われています。

 

世界中に色々な古代文明の栄えた時代がありますが、

その時代の遥か前の時代にあたる戦争の無い縄文の時代が

13000年程あったとされています。

 

争いの無い時代がそれほど長く続いた理由のひとつは、

古代日本人の「自然との共生力」があったからではないでしょうか?

大自然のパワーを活かす知恵こそ、

現代社会が今、必要としている力でもあり、

大きなヒントなのではないかと思えるのです。

 

そんな時の流れを感じつつ、大変珍しい陰と陽の和を迎えたこの年に、

自身の進むべき方向を見直したり、近い将来の目標を立ててみては如何でしょうか。

影になっていた部分が表になり、表だった部分が裏に回る、

という変化が有りうる時代背景だからこそ、

未来を掴むために、真の自分を見つめ直す機会なのかもしれません。

Vol.1 【出会いとチャンス】

人とのご縁が、運命を大きく変化させていくことを、本当に実感しています。 

 

「見えない世界」に関わるようになったのは、スピリチュアルという言葉がメディアに流れるずっと前、今の会社を始めた頃だったので、かれこれ25年も前のことになります。

妻の伯母から、「事業を始めたのなら神様に手を合わせたほうが良い」と言われたのがきっかけでした。

これがその後の人生に大きく影響していく出来事だったのです。

 

伯母の入っている講(同じ信仰を持つ人達の集まり)の皆さんに連れて行ってもらった神社仏閣巡りに始まり、滝行や土地の浄化、供養の仕方を学んだりなど、血気盛んな30代は同世代の仲間も出来たこともあって、妻と色々な所に行きました。

 

講に参加した最初の頃、周りの皆さんとは年齢が離れていたためか、客観的に講全体を見ている自分がいました。

その方たちが講に入るきっかけは、身の上に起きた不運により、すがる思いで入るという人が多かった様に見受けました。

「感謝」という言葉を口にしていても、「すがる思い」と「感謝」の意味を履き違えているのでは、と感じていた時代でした。

 

すがる思いの裏側に隠されているのは、必ずと言ってよいほど、「他の人が・・・」「○○が・・・」という、問題が自分の外に有るという強い思いです。

そうです、「全て他の人のせい」なのです。

その思いが変わらないと、問題の解決は難しいのではないのかと、当時から考えていたことを思い出します。

 

確かに、私は「見えない世界はある」と信じております。

最近では物を司る一番小さい素粒子の理論でも、半数の素粒子は見えない部分で存在するという見解も発表されて居るようです。

それが身近に、あなたの隣にも存在するのです。

例えの言葉を変えるとたちまち「えーっ?」と信じない方が殆どなのが現実なのですが。

 

神様を信じていない方もおられますが、私はいると信じております。

もちろん姿は見えませんよ!そうですね、感じたり、時には聞こえたり、時には閃いたりと、色々な形で神々の皆様はメッセージを送ってくれているのかも知れません。

中には見える方もいらっしゃいますが・・・。

 

しかしながら、どんなに存在すると信じている神様に手を合わせても、お経を1000回唱えても、現実社会で朝、枕元に100万円が用意されていた!なんてことは無いでしょう。

願う気持ちが強ければ、その気持ちに伴った方との巡りあわせを頂けることもあると、私は思っています。ただし、それは自分から動かないとその出会いも有りませんね!

やはり自分から行動する、という事が大切な事だと思うのです。

 

私は今、ひょんな事がきっかけで神事(地鎮祭)をさせて頂いておりますが、そのきっかけは、後輩の宮司さんのスピード違反でした。

そんな事がきっかけ?と思われるでしょうが現実の話しです。

以前、見えない世界の話しや、地場調整、除霊、神様をお祀りさせていただいている事などをその後輩とした事はありましたが、こんな形で自分が神事を手伝う事になるとは夢にも思っていませんでした。

 

今は、おそらく多くの方が一生に一度の家、マイホームを建てる時の大切な地鎮祭をさせて頂いております。

一軒一軒皆違った環境の中ですが、「笑顔一杯の家庭に成りますように」と思いながら祝詞を挙げさせて頂いています。

 

私もそうですが、事のきっかけは、何時やってくるのか分かりません。

しっかりと、準備という意味も含めて、機会をキャッチできる自身のアンテナを磨いておきましょう!